レイダリオのオールウェザーポートフォリオとは【暴落時にも強い投資法】

知識・ルール

コロナショックのように大暴落しても勝てるような投資法が知りたい。

今回はそんな欲張りな悩みをもった方むけの記事になります。

結論から言うとその夢のような投資方法はレイダリオという偉人が考えたオールウェザーポートフォリオという方法です。

もう少し具体的に説明するとオールウェザーポートフォリオは株、債券、金、商品に投資先を分けることでどの相場環境でもリスクを抑えつつ資産を増やせるように考えられています。

え、そんな投資方法があるわけないじゃん。

リスクと利益は常に隣り合わせなんじゃ?そう疑うのも無理はありません。

事実ベースでお話しするとレイダリオのオールウェザーポートフォリオはポートフォリオの成果はリーマンショック時の2008年におけるS&P500の運用成績はマイナス37%に対しオールウェザーポートフォリオではプラス3%の利益となっています。

どうですか?

かなりリスクを抑えられているのが数字から読み取れます。

レイダリオの考えた夢のような投資法「オールウェザーポートフォリオ」の魅力について深掘りしていきます。

レイダリオとは

レイダリオは世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターアソシエイツの創業者でCEO。

レイダリオ画像

ブリッジウォーターアソシエイツとは

ヘッジファンドと言われるブリッジウォーターアソシエイツはどんなところをしているのでしょうか?

公式ホームページから引用

ブリッジウォーターアソシエイツは、公的および企業年金基金、大学基金、慈善財団、超国家機関、ソブリンウェルスファンド、中央銀行など、約350の最大かつ最も洗練されたグローバルな機関投資家向けに約1,600億ドルを管理しています。

レイダリオの総資産

ファンドとして1600億ドル運用しているはわかりました。

しかしながらレイダリオ本人はどのくらい稼いでらっしゃるの?という下世話な話が気になる人も多いかと。

そんなときはググればこの通り

レイダリオ資産

なんと180億ドル日本円に換算すると1900億円(1ドル110円)

あの任天堂の年間純利益とほぼ同じ金額なんです。

キングオブ金持ち!

金持ちだからこそググればすぐに資産が出るくらいの有名人。

投資家は全員このレイダリオにあこがれています(大げさ)

「世界でもっとも影響力のある100人の1人」(タイム誌)
「世界でもっとも富裕な100人の1人」(フォーブス誌)
との2冠に輝くほどすごい人です。

リーマンショックを事前に予言していた!?

実のところお金を持ってるのは想像してましたよ。っていう方多いですよね。

だってヘッジファンドの創業者という肩書だけで正直お金持ちのイメージですから。

そこで一つの疑問がわきます。

レイダリオは一体何がすごくてこんなに稼ぐことができたのか?

それは2008年に起こったリーマンショックを予言していたことで一気に有名になったのです。

レイダリオは2007年末に米国財務省を訪れ「このままじゃ住宅バブルが弾け世界恐慌になるよ」と警鐘を鳴らしていたのです。

そしてリーマンショックを予測をしていたレイダリオは2008年のヘッジファンド全体平均パフォーマンスがマイナス運用に対しレイダリオのファンドはプラスの利益を確保しました。

オールウェザーポートフォリオ

レイダリオの凄さがわかったところで、今回の記事の肝となるレイダリオが発明したオールウェザーポートフォリオについて説明していきます。

まず経済には下記4パターンに分類されます

  • 経済成長期
  • 経済停滞期
  • インフレ期
  • デフレ期


この4つのパターンががありますが、どのパターンが来るのか予想するのはプロでも非常に難しいです。

しかしそれぞれのパターンに強い商品というのは過去のデータからある程度分かっています。

  • 経済成長期:株式、社債、金、コモディティ
  • 経済停滞期:長期米国債、物価連動債
  • インフレ期:金、コモディティ、物価連動債
  • デフレ期 :長期米国債、株式

それぞれポートフォリオを組み上記4つの経済パターンのどれが来てもリスクを抑え資産を伸ばすというのがオールウェザーポートフォリオの考え方です。

レイダリオの考えたポートフォリオを見ると

  • 株式30%:S&P500連動インデックスファンド(VTI)
  • 長期米国債40%:20〜25年満期(TLT)
  • 中期米国債15%:7〜10年満期(IEF)
  • 金以外のコモディティ7.5%:(DGC)
  • 金7.5%:(GLD)
レイダリオポートフォリオ

レイダリオは「株式のリスクは債券のリスクの3倍ある」という考えのもと債券をポートフォリオ全体の55%にしています。

投資経験のある方ならすぐに理解できると思いますが、これは超守りの投資術ということです。

債券でディフェンスを固めつつ、株や金で他の経済パターンが来たときに少し攻め込む感じですね。

ちなみに、オールウェザーポートフォリオは4つの経済パターンを季節になぞらえてオールシーズンズポートフォリオと呼ばれることもあります。

オールウェザーポートフォリオをさらに深堀りしたい方はこの本を読むと良いです。

レイダリオの生き方、考え方を学べるのはこの本。

「世界でもっとも影響力のある100人の1人」(タイム誌)
「世界でもっとも富裕な100人の1人」(フォーブス誌)との2冠に輝くほどすごい人の思考を学べます。

オールウェザーポートフォリオの運用結果

それではオールウェザーポートフォリオの運用結果を調べます。

やり方は過去の運用成績を使うバックテストという方法を使い検証します。

バックテストが簡単にできる海外の便利なサイトがあり、こちらを使ってS&P500単体とオールウェザーポートフォリオの成績を比較しました。

▼オールウェザーポートフォリオバックテストサイト
https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio

オールウェザーポートフォリオとS&P500の運用成績を比較してみた

初心者のために補足としてS&P500とは日経225のように米国株を1つにまとめた指標になります。

S&P500で米国株全体にバランス良く投資しているイメージです。

2つの比較条件は下記の通り。

  • 期間:2007年1月から2020年2月(執筆時の最新データ)
  • 運用資金:10,000ドル

それではオールウェザーポートフォリオとS&P500の運用成績を比較した結果を見ていきましょう。

ポートフォリオの内訳

ポートフォリオの中身をまずは確認(画像をクリックすると拡大します)

オールウェザーポートフォリオの詳細は先ほど説明しているので割愛。

オールウェザーポートフォリオの中身

運用結果の推移グラフ

運用結果のグラフを見ていきましょう。

青線がレイダリオオールウェザーポートフォリオ赤線がS&P500

オールウェザーポートフォリオとS&P500運用成績比較

2008年から2009年にかけての落ち込みはリーマンショックによるものです。

オールウェザーポートフォリオは資産をほとんど減らしていません。

2008年から2017年まではオールウェザーポートフォリオのほうが成績が優秀ですね。

そして2017年以降はS&P500のほうが好成績となっています。

これは米国株のバブルと言われるくらい好調な上げ相場の恩恵を受けたものなので長期的、2020年後半以降はS&P500の成績をまたオールウェザーポートフォリオが抜くでしょう。

理由は2020年2月から起きたコロナショックでS&P500は一気に30%以上の下落したからです。

対してオールウェザーポートフォリオはリーマンショックのときのようにほぼノーダメージではないでしょうか。

年度別運用成績の棒グラフ

こちらは年度ごとの運用成績の棒グラフになります。

2008年をみるとS&P500の運用成績はマイナス37%に対しオールウェザーポートフォリオではプラス3%の利益となっています。

年間ドローダウン比較

ドローダウンの推移グラフ

こちらはドローダウンのグラフ。

2009年のときS&P500のドローダウンは48.2%

ドローダウンが48.2%というのは資産が48.2%減るということ。

このときあまりの下落率に大勢の投資家たちが資産を失い相場から退場していきました。

ドローダウン比較

ドローダウンワーストランキング

ドローダウンのワーストランキング。

項目は左からRank/Start/End Length/Recovery By / Recovery Time/Underwater Period/ Drawdown。

まずはレイダリオオールウェザーポートフォリオから。

成績をみるとワースト1でも7か月でドローダウンを回復しています。

恐るべし守備力。

オールウェザーポートフォリオワーストランキング

こちらはS&P500。グラフでも分かる通りリーマンショック時に3年1か月も同水準に戻るまでかかっています。

S&P500ワーストランキング

オールウェザーポートフォリオのメリット

これまでのオールウェザーポートフォリオの成績をみれば何度も書いてあったのでもうわかりますよね。

オールウェザーポートフォリオのメリットはズバリ…

鉄壁の守り

この一言に尽きます。

どの相場環境でも大きな負けが無い。これがどんなに素晴らしいことか。

投資を経験した方なら急激な相場の言動で資産が減ってくる恐怖を一度は味わったことがあるかと思います。

そうなると何とも言えない「不安」が頭中に埋め尽くされ普通の生活さえままならなくなる。

こうなっては人生を豊かにするために投資を始めたのに人生そのものが台無しになってしまいます。

レイダリオのオールウェザーポートフォリオは大負けが少なく、それでいてS&P500よりも安定した資産運用ができる。

それが最大のメリットになります。

オールウェザーポートフォリオのデメリット

オールウェザーポートフォリオのデメリットについてお知らせします。

  • 株、長期国債、コモディティ、金などそれぞれの商品を個別に買うのは面倒
  • ポートフォリオの割合を一定にするリバランスが面倒

上記の通りデメリットは2点。

個別購入のデメリット

3文字の英語で始まる謎の金融商品を購入するのってぶっちゃけ初心者には敷居が高すぎますよね。

たとえば「VTI」。

VTIは「VANGUARD TOTAL STOCK MARKET ETF」の略です。

はい、余計にわかりませんよね。

名前に意味はありませんからもうこれ以上深い話は止めましょう。

しかもそれを5つも購入します。

私自身もこの記事のために購入しようとしましたが、あまりの面倒さに断念。

初心者にお勧めするには敷居が高すぎます。

リバランスのデメリット

リバランスとは何でしょう。

あまり聞き慣れませんね。

リバランスとは、ポートフォリオを構築(投資対象を実際に組入れ)した後、相場変動などで変化した投資配分比率を見直し、値上がりした資産・銘柄を売り、値下がりをした資産・銘柄を買い増す、などによって、ポートフォリオの構成を最初と同じ比率に修正していく手法のことです。

大和証券

オールウェザーポートフォリオは5つの商品の割合を保ちながら長期運用する手法です。

オールウェザーポートフォリオは米国株の割合は30%。

保有している米国株が他の商品より値上がりすると同じ金額を購入していても米国株の割合が高くなってしまいます。

そうならないために米国株買い付け金額を減らし、他の金融商品の買い付け金額を増やし、常に理想とする割合を保つ必要がでてきます。

この手間をかけ月単位でやる人はほぼいないですよね。

年単位でいざやろうとしても、計算が面倒で放置してしまうというのがオチではないでしょうか。

手軽にできるレイダリオに近い投資法

ここまで読んで頂いてレイダリオのすばらしさがわかったところで、このポートフォリオを組む人はおそらく1000人に1人いるかいないか。

わずか0.1%くらいの人が行動するくらいの割合だと思います。

そのくらいこのポートフォリオは面倒です。

じゃぁどうしたらいいの?

そんな方におすすめのオールウェザーポートフォリオを組むためのデメリットがなく手軽に投資できる商品があります。

それがSBI証券が運営しているウェルスナビです。

ウェルスナビのメリットをまとめてみます。

  • 入金するだけで勝手に分散投資しポートフォリオ化してくれる
  • リバランスも自動・積立投資が5000円からできる
  • だから基本放置プレイOK

オールウェザーポートフォリオの2つのデメリットを完全に無くしています。

具体的にはリバランスと5つの商品を購入する手間がありません。

リバランスは自動でやってくれますし、入金するだけでウェルスナビはオールウェザーポートフォリオと同じく米国株、日欧株、米国債券、金、不動産にバランスよく投資してくれるので本当に手間いらずです。

ウェルスナビの唯一のデメリットは手数料が高いと言われていますが、1000万円を超えるような投資をしない限り高くはありません。

もし手数料が気になる場合はこちらの別記事にまとめていますので見てください。

ウェルスナビ(WealthNavi)の手数料1%は高いけど高すぎない。 他社の手数料を比較しつつ割引も解説

ウェルスナビはかなり注目されている人気の商品です。

その証拠に口座数が15万口座を突破。

預かり資産も順調に伸びていて2300億円を超えています。

ウェルスナビを始めてみようと思った方の参考にオールウェザーポートフォリオとウェルスナビの運用成績を比較したものも置いておきます。

オレンジ線がウェルスナビの運用成績です。

レイダリオのオールウェザーポートフォリオとほぼ同じ動きをしているので、ポートフォリオが似ているということがわかります。

ウェルスナビ運用成績比較

ドローダウンについても鉄壁の守りのオールウェザーポートフォリオにはかないませんが、S&P500よりもドローダウンが少ないことがわかるので安心して長期投資できます。

ウェルスナビドローダウン

ここまででウェルスナビに興味がわいた方はこちらのボタンから公式ページを見るとさらに詳しい説明が見れますよ。

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投資におけるポートフォリオは大切

レイダリオのオールウェザーポートフォリオはいかがでしたか?

10年に1度は起こるといわれるリーマンショックやコロナショックなどの大暴落。

投資に変動はつきものですが、できれば経験しないでやり過ごしたいですよね。

そのためにはレイダリオのオールウェザーポートフォリオが効いてきます。

オールウェザーポートフォリオは、一流ヘッジファンドのCEOが考えた投資法なのでこれまで説明してきた通り、かなり信頼性があります。

そのかわりポートフォリオを組む手間やリバランスの必要があり投資初心者にはすこし敷居が高いというデメリットがどうしても出てきてしまいます。

そのデメリットをなくすため投資を勉強しオールウェザーポートフォリオを自分で組むのが金銭的に一番賢いやり方です。

ただしもう少し手軽にオールウェザーポートフォリオの実力を感じてみたいかたはウェルスナビがおすすめです。

おすすめの理由はリバランスと入金するだけで自動でポートフォリオを組んでくれるから。

またウェルスナビでは1年以上の運用者が81%、満足度73%、10年以上使ってみたい方が68%とかなりの人気商品です。

私も使っていて本当にいい商品だと感じています。

さらにウェルスナビを知りたい方は下記を見れば誰でも迷うことなく3分くらいで始めれるようになります。

ウェルスナビの始め方【一度登録すればほったからしでOK】

オールウェザーポートフォリオでもウェルスナビでもお互いのメリット、デメリットを理解し上手に利用して将来のための資産を築いていきましょう。

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